liberator

リベレーター、解放者。自分でやろうと思っているわけでもなく、自分の周囲の人の生き方を意図せず変えてしまう、嬉しくない特性。仕方ないので、これで生きていく。

小五ロリ、もとい、悟りについて(楽器やろうぜ!)

掲題の件についてなんか書かれてたので、一言いっておくか(なんとかエントリメーカーとは一切関係 ございません)

楽器をやりましょう

それもメロディ楽器をやりましょう。できれば、和声ができるやつ。ピアノとか、ギターとか。

なぜ?

楽器はそもそも何をする道具でしょうか。楽しむ器、楽しむもんでしょうか。

ちょっと違うと思います。

「音楽」と呼ばれる概念を「この世に召喚する」「呪具」だと自分は思います。

そもそも「音楽」って何でしょうか。

お答えください。YesかNoかで。答えられるかボケ

「音」を、「楽しむ」…さて。一体、誰が?

そう。リスナーです。あんたらです。

「音を」「楽しんで」いるのは、リスナーです。演者、プレイヤーではありません。

では、演者は楽しんでいないのか?

いいえ、楽しんでいます。楽しんでいますが、違う次元にいます。

自分自身の自我、価値観、感覚が「音楽と融合した次元」に接続し、そこから降りてくるものを、自分の肉体と楽器を経由して「聞こえる音」にするのが楽器演奏です。

つまり、この「演奏している状態」というのが「悟りの境地」に近いのだと自分は思います。

何がどう悟りなのか

まず。音楽というのは、時間の芸術です。

時間の芸術とはどういうことか。3分のポップスラブソングがあったら、3分の間集中して聴かないと、作品として成立しません。*1

つまり、「時間の流れ」「正確なビート」「ビートに従って奏でられるメロディ」「メロディを包みこむ和声」という構造になっています。

音楽の根本はリズムです。

リズムとは、「一定の期間に一定の周期で一定の法則性に従って刻まれる拍音」です。

つまり、「時間を区切る」ことが音楽の本質です。

「時間」というのはとても主観的でアナログな、連続量です。

しかし人間の思考というのはデジタルで、不連続で、記号でできています。

「時間」の中に「不連続」を見出し、それを確定させ、心臓の鼓動に同期させると、人は「ノり」ます。

そこにダンス音楽の本質があります。

で。

この「音楽を聴いて興奮する」のは、まー誰でもわかります。

しかし「音楽を奏でることで神と一体になる」ことは、「Fが押さえられない」とか「リズム感がない」だなどとやる気がないことをごまかして、モテないからとかいう理由でギターをリサイクルショップに売ったり倉庫に死蔵してしまう人にはわかりません。

まあ挫折者disはさておき。

悟りの話です。

人間というか脳のある動物にとって、何かを判断するということは、アナログである(連続量である)ものをデジタルにしてしまう(不連続にする)ことです。

これはつまり文明そのものです。人が人であることの定義とも言えるでしょう。

その「時間を不連続にする」こと、そして「感情を奏でる」こと、つまり歌です。

歌は音の高低差、つまりスケールが描かれることで情動を想起します。

スケールというのは、ドレミファソラシドの8音を、どの程度の間隔の音高で奏でるのか、という決まりで、どれを採用するかによって、悲しい歌なのか、楽しい歌なのかを決定します。

そして、スケールもまた時間を刻むものなのです。

自分の脳が、意識が、記憶の中で鳴っている「ウタ」を引き出し、指の動きに変換して、弦から、ギターアンプから、「時間を刻むメロディ」が生み出される。

その瞬間、自分の自我は音楽と合一し、あっちの世界に行く寸前で綱渡りをはじめます。

完全にあっちの世界に行ってしまうと、音楽が止まりますので、あっちに落ちてはいけません。

こっちの世界に戻ってしまうと今度は音楽をうまく奏でられません。

自分の意識を制御し、肉体を制御し、連続的で不完全な「人間の肉体」を、「神の世界の法則と同期させる」のが楽器演奏です。

しかし人間は不滅の存在ではないので、死ぬまで演奏し続けることはできません。

演奏することをとめると、音楽は消えてしまいます。

召喚魔法が終わったので、バハムートさんは実家に帰るんですね。音楽はこの世のものではないのです。

CD聴くだけで満足ですか?

…とまあ、このような世界が楽器の向こうにあります。

自分は高校生になってからドラムをやりはじめ、20くらいから現在までずーーーっとエレキギターを弾いています。

10年くらい前からシンセサイザーシーケンサーで曲も作ってます。

自分で作った曲はすげー気持ちいいです。演奏には向きませんが…

ともかく楽器を演奏し楽曲と一体になる体験は他の何よりもすばらしいものです。

この世の娯楽に飽き飽きしているあなた。さあ、楽器が待ってますよ。

*1:サビだけ覚えられるってこともあるけどそこは敢えて無視