書評:自然科学発展の歴史と、人間が生来持つ悪の性質についてよくわかる本です。

 

マンガ 実録! 死ぬほど怖い人体実験の世界史

マンガ 実録! 死ぬほど怖い人体実験の世界史

 

 タイトルで退く人はきっと多い。

そういうのが好きなサブカル寄りの人が手に取るのだろうか。

実際にはグロテスク描写、人間の汚さというのは控え目。

まんが9割、文字文章が1割。わかりやすい。スイスイ読める。

 

とにかくアメリカが酷い。

とにかく色々なことを色々な人にやっている。

ナチスドイツのこと責められんのか?と心配になるくらいひどい。

責任は個々人に帰着するのかもしれないが、組織的に明らかにやっている事も多い。やはり人種差別と移民と革命で独立の国なんだなあ。

おすすめのエピソードと要約

MKウルトラ計画

アメリカ第一段。さっそく飛ばしてくる。

冷戦に勝つために手段を選ばず、基本的人権?ナニソレ?というロシアも真っ青な実験を平然とやっており、証拠隠滅もバッチリやっている。それも組織的に。

各国に影響力を持つため暗殺の手段を研究し、とにかく色々している。

ブアメードの血実験

ストレスは人間を殺す。いじょうです。

スタンフォード監獄実験

映画にもなったらしい有名なエピソード。学生が看守と囚人に分かれるやつ。

役割は人の良心を麻痺させる。「アイヒマンテスト」もこの本には出てくる。

パワハラで反省文書かせるやつはこの役割によって頭がおかしくなった人が課しているんじゃないだろうか。

感覚遮断実験

一切ノイズのない環境に置かれた人間は感覚が崩壊してゆき痴呆になる。

適度なストレス、ノイズというのは人間の精神の恒常性の保持、代謝に必要なのだ。

アイヒマンテスト

なぜ人は権威に従い良心を抑圧できてしまうのか?

それは個々人の性質ではなく、人間の根本的な性質に共通していることなのだ。

米軍の軍学校ではアイヒマンテストのエピソードを学ぶとのこと。

しかしアブグレイブ収容所は…

サルには心があるらしい。

サードウェーブ

「自分は正義であり、規律を守らない人々を罰する必要がある」という強迫観念にとらわれている人達をTwitterで散見する

そういう人達こそこのエピソードを読んだほうがいい

自分達がナチスと同じことをしている、させられていることに気付くだろうから

とある歴史の授業のレクリエーションだったはずが…

洞窟隔離実験

理性でどうにもならないことがある。人間はやはり所詮は獣なのだ。

太陽が昇るときに起き、沈む時に寝る獣なのだ。

そのコトワリを守らなければ、どこかで矛盾が増幅され、やがて…

海上漂流実験

遭難したら、寄ってくる魚を押し潰してその絞り汁を飲みましょう。

また、飢え・乾きが限界に達する前に海水を飲みはじめましょう。

フォーダイスの高温限界実験

こいつらバカすぎる…あんたら何なんだよ……ほんと何なんだよ

蒸し暑いと、汗が気化熱を奪うという基本的な恒常性システムが正常に働かないので熱中症になりやすい。乾いた砂漠のほうが熱くても生きられる理由がこれ。

いじょうです

安いので、マーカーを引きながらスイスイ読んでください。